ふたつのショウブ

 

 「渋谷区の花」がハナショウブなのはご存知でしょうが、これは「花菖蒲」といって、花を観賞する「アヤメ科」の植物で、6月初め頃に、水辺で紫や白、黄色の美しい花を咲かせます。(渋谷区の場合、明治神宮が有名です)。

 6月に入ってショウブの話とは―ピントはずれ、と思った方はおいでではないでしょうか。「6月のアヤメ10月のキク」と辞書にもありますよね(間に合わぬこと、間抜けな例えという意味です)。

 でも笑わないで下さい。同じショウブでも、ハーブのショウブ(スイートフラッグ)は「サトイモ科」の植物で、漢字では「菖蒲」と書きます。5月〜7月頃の池や湿地の水際に日本刀のような形で緑鮮やかな葉を伸ばし、ツクシの穂を大きくしたような花をつけます。その形状から、男の子の節句に切り取った葉を浴槽に入れた「菖蒲湯」で邪気を祓う慣わしが、今日でも全国的に行われています。

 一方中国では、小型の目立たない種類(セキショウ(石菖))と共に、生薬として皮膚病・去痰・神経痛・芳香性健胃薬などに、広く使われます。

                                                      高橋良孝 筆

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